上高地について

清流梓川の碧い流れに掛かる河童橋とその奥に聳える穂高連峰。
誰もが想像する上高地を代表する風景にも劣らない、季節や時間によって様々な表情を楽しめる上高地の名勝・みどころ・名所・スポットをお出かけ前にチェック♪
上高地の観光名勝・名所
上高地を代表する、誰もが訪れたい上高地の4大名勝の季節・見頃・見所など。
河童橋
上高地の中心に位置する上高地のシンボル的存在の河童橋。現在の橋は3代目

神々しい早朝の穂高
橋の上から穂高連峰を正面に望める絶好の展望台。
可能なら穂高が朝日を浴びる神々しい姿を拝める早朝に是非。

木々の濃緑が似合う岩肌姿の夏山
木々の新緑が美しい姿は5月中頃から。
アルプスの残雪は梅雨時期までで、8月は岩肌の夏山が楽しめます。

紅葉は10月初旬から中頃がピーク
紅葉は10月初旬から中頃がピーク。
11月初旬の早朝にはシーズン終盤らしく霜に覆われた姿や積雪も。
大正池
大正4年・焼岳の大爆発により梓川が塞き止められてできた池。
水力発電の貯水池としても利用されています。

大正池の幻想的な風景
早朝の朝靄煙る湖に立ち枯れの木。
あの幻想的な風景は、寒暖差が大きくなる晩夏から秋によく見られます。

微かに白煙たなびく活火山・焼岳
大正池は貸しボートで遊覧も。
池の向こうで岩肌姿で聳え立つ、微かに噴煙たなびく焼岳が雄々しく見える夏。

鏡のように静まった水面に山々が映る
空気が澄み始める秋口から、静まった水面に周囲の山々を鏡のように写す姿も。
秋の夕方・夕焼けもキレイ。
田代池
大正池と河童橋のほぼ中間に位置するのに、興味を持たれず素通りされる方も意外と多いのですが…

自然の造詣に心奪われる
浅い池にはバイカモが茂り、幾つもの小島の浮かぶ姿は人の手が加わっていないと思えない箱庭のように美しさ。

紅葉は9月末頃~
5月中頃の新緑、しっとり濡れる梅雨、清涼な盛夏、9月末頃からの草紅葉~黄葉、どの季節も見頃です。

霧氷に囲まれる田代池©中西 俊明
晩秋一番の見所!湧水の田代池は氷点下でも凍らず、11月には霧氷に囲まれる美しい景観に出会えるかも。
著名な名所・人気のスポット・見どころ
散策・ハイキング途中に訪れる上高地らしい自然・景観が人気ののスポット♪(梓川下流から順)
散策・ハイキングマップと合わせて参照ください。

ここから眺める穂高が一番
田代湿原・デッキ
自然研究路の中間、田代池近くの三叉路にポッカリと開けた小さな湿原・田代湿原があります。人の行き交うポイントなので少し広めのウッドデッキになっていて、ここから仰ぐ穂高連峰が上高地の中で最も美しいとされる人気の撮影ポイント。
初夏のレンゲツツジ、9月中頃以降の草紅葉の名所でも知られます。

ダイナミックに蛇行する梓川と穂高
穂高橋・田代橋
梓川左岸と右岸を繋ぐ、中ノ島に掛かる小さな2ツの橋。ここから上流方向に目を向けると、ダイナミックに蛇行する梓川と穂高♪
真下に流れる豪快な梓川、下流方向も豊かな自然を感じられる絶好のビューポイント♪なのに前を歩く人につられて皆さん以外あっさり通り過ぎてしまいがちなのでお忘れなくww
大正池方向から来た場合は右岸ルート(林間)・左岸ルート(河堤)の分岐点です。

小梨平入口に流れる清水川と清水橋
清水橋・清水川
小梨平入口に流れる小さな川・清水川は極めて透明、飲用に取水する湧水が流れています。水底に揺らぐバイカモ、目を凝らすとイワナが泳いでいたり。
橋上から眺めたり、真夏でもしびれるほどに冷たい水に手を浸してみたりして心身をリフレッシュ。
バイカモは8月中~9月初旬に小さな白い花を咲かせます。

訪れる人も少なく静かな梓川右岸自然探勝道
岳沢湿原
河童橋から明神へ続く梓川右岸自然探勝道を進むこと10分余り。静寂の森の中にある小さな湿原に沢山の立ち枯れの木が生える上高地らしい厳かな雰囲気。六百山を間近に望み、初夏はニッコウキスゲやレンゲツツジが咲き、9月中頃は草紅葉~10月中頃の紅葉も綺麗です。

眼前に聳える明神岳は迫力満点
明神橋
穂高神社の神域にして橋そのものが参道でもある明神橋。左岸側から少し離れて立つと山の神・ご神体「明神岳」と明神橋を写真に収めることができます。

湖底から静かに湧く澄んだ水をたたえた古池
古池
明神の分岐から徳沢方向へおよそ30分。湖底から静かに湧く澄んだ水をたたえた木々に囲まれた小さな池。水面に見える古倒木がいかにも上高地らしい雰囲気を醸しています。
看板や案内がなく、うっかりしていると見逃してしまうのでご注意を。

のどかな雰囲気が心地いい・©徳澤園
徳沢
河童橋から次第に野生的な印象になってゆく梓川に沿って静かな森を2時間ほど。荒々しい岩肌をむき出しにした北アルプスの峰々目前に広けたハルニレの草原・徳沢。大群生するニリンソウの見頃となる5月中頃、アルピニストで賑わう夏、9月末頃からの紅葉と、どの時期に訪れてものどかで牧歌的な雰囲気が心地いい上高地の奥座敷です。

新村橋まで来る観光客はあなただけ。
新村橋
徳沢から横尾方面に約1km・15分ほど平坦な道を進んだ、上流の梓川に架かる吊り橋。奥又白谷の岩壁にクライミングルートを開いた登山家、新村正一の功績を偲んで架けられた。橋から望む間近に迫る穂高連峰の眺望と梓川が美しい。
歩行コースのみどころ
著名な名所・見所を訪ね歩くコース、または途中でも素晴らしい景観や自然を楽しめる♪(梓川下流から順)
散策・ハイキングマップと合わせて参照ください。

爽やかな自然研究路
自然研究路(大正池~田代橋)
大正池から穂高橋・田代橋へと続く自然研究路は、林の中に続く遊歩道・木道を野鳥の囀りを聞きながら歩く爽やかなネイチャーハイク。
田代湿原で梓川コースと林間コースに分かれていますが距離・所要時間は同じなのでお好みで。
混雑日はお昼前~昼時を中心に大正池→穂高橋・田代橋方向へ歩く人多数。逆向きは歩きにくく多少時間を要しますので注意
梓川クランク(田代橋~河童橋左岸ルート)
梓川がダイナミックに蛇行するポイントを通過する左岸ルート。穂高橋・田代橋から河童橋まで梓川左岸堤を行けば左手に梓川の碧く清らかな流れ、右側にはカラマツ林がずっと続き、やがて穂高連峰が目前に迫る。どの季節も美しい、歩く人も少なく開放的なこの路は気分爽快♪イチオシです。

田代橋~河童橋は右岸利用の方が多い…
穂高橋~河童橋右岸ルート
白樺林をくぐり抜け、2軒のホテルを過ぎると梓川越しに六百山・霞沢岳がキレイに見える「ウェストン園地」。
小さな湿原を通る木道や明るい林を通る川沿いの遊歩道、湿原を眺めながら歩く林道など、趣きの異なる路への分岐と合流がありますが、どの路を選んでも時間は同じ、迷うこともありません。

訪れる人も少なく静かな梓川右岸自然探勝道
梓川右岸自然探勝道(河童橋~明神右岸ルート)
河童橋~明神へ続く梓川右岸に続く自然探勝道は、苔むした静かな森が続き、湧清水の流れる幾つもの沢やせせらぎを渡ったり。
河童橋より上流へ歩を進める観光客は少なく、静かな森は豊かな自然を感じられるネイチャーゾーン。

河童橋~明神左岸ルートは歩きやすい
梓川左岸道(河童橋~明神左岸ルート)
小鳥の囀りを耳に自然林を歩く爽やかハイキング。僅かに登る上流向きに歩けば左側に見え隠れする穂高連峰、明神岳と梓川の流れがキレイ♪
砂路なので急ぐと疲れが増します。足早なアルピニスト達のペースにつられないようにのんびり歩いてください。

歩く楽しみ♪トレッキングゾーン
奥上高地自然探勝道
明神の分岐から徳沢へは砂路をおよそ1時間。足元には季節の山野草が咲き、次第にダイナミックになってゆく梓川と迫る岩山。山から流れ込む渓流を渉ったりしますが全般に高低差や大きな変化を感じないので単調になりがちですが、歩くことそのものを楽しむトレッキングゾーンです。
見頃の季節・時期・みどころ♪
上高地の季節・四季も合わせて参照ください。

徳沢に大群生するニリンソウ
徳沢のニリンソウ
奥上高地・徳沢に大群生するニリンソウは例年ゴールデンウィークを過ぎて少したつと咲き始め、6月中頃に入梅する頃まで楽しめます。
徳沢のニリンソウは薄っすらピンクが入った花が多く、中には珍しい緑色の花を付けることもあるそうですよ♪
例年5月10日頃に開花~6月中頃入梅まで1ヶ月ほど。徳沢以外にもチラホラ、他にエンレイソウ・レンプクソウ・コチャルメラソウなども。

岩肌と残雪のコントラストが美しい5月末頃
残雪の北アルプス
ニリンソウの季節は天候が安定しスッキリと五月晴れの日が多くなる時期。穂高連峰を中心に、まだ残雪に覆われた山々の白が青空に映えるベストショットを狙ってカメラを構える人の多い季節です。日ごとに夜明けが早くなるので5月狙いがおススメ。残雪が朝日に染まる穂高も♪
穂高狙いなら田代湿原・河童橋・小梨平が人気の撮影場所。残雪は入梅すると次第に小さくなり7月末には殆ど無くなります。

田代湿原のレンゲツツジ
花々の咲く初夏~梅雨
鮮やかなオレンジが緑に映えるレンゲツツジ。ファンの多いこの花は入梅の頃から半月ほど、田代湿原や岳沢湿原で楽しむことができます。
5月中頃~梅雨明けまで、イワカガミやタニギキョウなどの草花、ウワミズザクラ、ミヤマザクラ、甘い香り漂うコナシなど木々の白色系の花も多く楽しめます。

しっとりと落ち着いた雰囲気
梅雨
上高地を訪れる人が極端に少ない梅雨・雨の日。
細雨に煙る朝は朝靄にも劣らず幻想的でしっとりと落ち着いた雰囲気。晴れ間が覗けば草木は輝き、光の道に心晴々しく。運よく晴天なら爽やかな初夏を満喫できる梅雨時期は“裏ベストシーズン”です♪
梅雨は例年6月15日頃に入梅~7月中頃まで1ヶ月ほど。豪快に降る日も無くはありませんが基本はシトシト、梓川は濁流かも。

初夏の河童橋
初夏の河童橋
河童橋から仰ぎ見る穂高連峰と梓川の蒼く清らかな流れ。別段紹介する必要も無い、上高地のシンボル的存在にして“これぞ上高地”という風景だけでなく、あまり知られていない「振り返って見る下流側の景色」も実は絶景です。(あえて説明しません。ご自身で体験してください。)

盛夏でもひんやり涼しい右岸自然探勝道
盛夏の右岸自然探勝道
清涼な景観を求めて河童橋周辺に人が溢れかえる盛夏でも、河童橋~明神間の右岸自然探勝道ならぐっと人影も少なく静かな雰囲気を保っています。岩や倒木は苔むし、驚くほど冷たく清らかな湧水の沢が流れる森の中は一段と涼しく心安らげる場所。
是非ゆったり、のんびり過ごしてください。

木々の濃緑が似合う岩肌姿の夏山
夏山
森林限界を超える北アルプス高峰の峰々が岩肌を露出し、夏山らしい姿で迫る夏。木々の濃い緑と雄々しい夏山は早朝~日中が撮影時です。

水底で揺れる花は写らないので…
清水川のバイカモ
極めてきれいで水温が20度を超えない川でしか生息できない、ゆらゆらと水底で揺らぐ水草・バイカモ。
梅の花に似た白く小さな愛らしい花が水底で揺らいでいるのを清水橋の上からただいつまでも眺めているのはいつも私だけではありません^^)
花はお盆を過ぎた頃~9月中頃。花の無い時期も可愛い♪バイカモは上高地でなくとも見れますけれど。

初夏の大正池から穂高を望む©http://www.kabegamikan.com/
盛夏の大正池と焼岳
こちらも別段紹介する必要も無い“これぞ上高地”という風景と、間近に望む岩肌の夏山姿の迫力ある焼岳を朝夕の時間を問わず楽しめます。時間に余裕があるなら大正池の最下流側へ移動して穂高方向を見てください。あまり見かけないアングルの景観を楽しめますよ♪

大正池の幻想的な風景
朝靄(あさもや)
朝靄に包まれる幻想的な雰囲気で知られる上高地のなかでも特に人気の大正池、田代池、明神。
朝靄は季節が限られる訳ではありませんが、朝と日中の寒暖差が大きくなる8月末頃~9月にかけて頻度が高くなります。また、この時期は夜明けが次第に遅くなりますので、日帰りで訪れる方にも朝もやに出会えるチャンスが期待できます♪

足元の草花が色づく岳沢湿原の草紅葉
草紅葉(くさもみじ)
木々の紅葉に先駆け、足元の草花が黄・朱・紅に色づく草紅葉。
日照の少ない場所では見られない初秋の風物詩は、田代湿原・田代池・岳沢湿原・明神池周辺などで楽しめます。
上高地での見頃は9月中頃。紅に色づく種は少なく、黄~赤褐色が中心。

梓川沿いのカラマツの黄葉がキレイ
紅葉
例年9月の末頃に始まり、10月初~中頃に一番の見ごろとなる上高地の紅葉。
標高1,500mもの高地に位置するため、種・数ともに落葉する広葉樹の比率は少なく、上高地の紅葉は黄色中心の“黄葉”になります。
見ごろは10月いっぱい続きます。

景色や雰囲気のいい場所でゆっくり寛いで
ベンチ・テーブル
中ノ背園地、梓川クランク(右岸)~バスターミナル間、河童橋~小梨平などの場所にはゆっくり寛げるベンチ・テーブルが多数あります。
バスターミナル内にも多数ありますが、どうせ寛ぐなら景観や雰囲気のいい場所で。お弁当を広げるのにも最適♪
ベンチはありませんが梓川の川原に下りて寛ぐのもアリ♪